あまり知られていませんが、フケの原因のひとつである「フケ原因菌」は、皮脂を食べて生きるカビの一種で、誰の頭皮にも住んでいます。皮脂腺が多い頭皮はもちろん、顔、胸、背中などにも好んで住みつきます。増えすぎると、フケ・かゆみの原因になることがあります。
皮膚科学の分野における近年の研究で、フケの発生には皮膚常在菌が深く関わっていることが分かっています。たかがフケと軽く考えずに、フケ症にはフケの原因に対処する正しい頭皮ケアを心がけてください。
誰にでも出るフケの正体は古くなった細胞です。頭皮の表皮では常に新しい細胞がつくられ、やがて、はがれ落ちます。この古くなった細胞がフケなのです。
フケ・かゆみの原因には、不規則な生活や、睡眠不足のほかにも「フケ原因菌」があります。「フケ原因菌」が増えると、菌そのものや、菌による分解で生じた物質が刺激となり、フケ・かゆみが発生します。
※フケ症については自己判断せず、皮膚科専門医に相談することも大切です。
フケ原因菌は、脂分を好み、皮脂を食べて増えていきます。皮脂腺が多く皮脂の量も多い頭皮は、増殖するのに絶好のコンディションといえます。フケ症の人は、ふつうの人に比べてフケ原因菌が多く、フケが改善すると菌の量も少なくなる傾向がみられます。
皮脂の多い頭や顔、胸、背中などに多く存在し、とくに皮脂分泌の盛んな思春期から30代に多くみられ、女性より男性に多いようです。
トンスランス感染症は、柔道、レスリングなどの格闘技選手に、外国から伝わって日本中に増えています。お腹などにできたものも、放っておくと毛髪を好むため、頭髪部にすみついて、フケ、かゆみ、抜毛などを引き起こします。感染力が強く、一度感染すると治りにくいので注意が必要です。
フケは新陳代謝によって古くなった細胞(角質)がはがれ落ちたもので、誰にでも生理的に発生します。
主にシャンプーのしすぎで皮脂が不足し、頭皮が乾燥してしまうために起こります。
●白いフケがパラパラ落ちる
●乾いたフケ
頭皮の皮脂の分泌が多い人に発生しやすく、脂漏性皮膚炎の可能性があります。
●ベタベタして湿っぽい
●かたまりになって落ちてくる
●頭皮に貼りつく
脂漏性皮膚炎とは、赤く炎症を起こしてかゆみを伴う皮膚疾患です。ひどくなれば強いかゆみから頭皮をひっかき、浸出液が出てかさぶたになったりもします。初期のうちは、軽症なら頭皮は赤くならずに脂っぽいフケが出るだけのことも。すでにフケやかゆみがひどい場合は、脂漏性皮膚炎のほか、アトピー性皮膚炎や乾癬などの疾患が原因ということもあります。症状がひどい場合は自己判断せずに、皮膚科専門医に診てもらいましょう。
フケ症とは、フケの量が増えて目立つものをいい、かゆみを伴い、再発しやすいのが特徴です。放っておくと、爪でかいたりして頭皮を傷つけ、症状をいっそうひどくしてしまいます。頭皮に炎症を起こしたり、脱毛の原因にもなりかねません。フケには、乾性と湿性の2タイプがあります。湿性のフケは、頭皮の皮脂の分泌が多い人に発生しやすく、多くは医学的に脂漏性皮膚炎の先行型または軽症と考えられており、フケの悩みで皮膚科を訪れる人の約60%が脂漏性皮膚炎と診断されています。
「ミコナゾール硝酸塩」はフケ原因菌に対して、その増殖を抑える成分のひとつです。フケ原因菌の細胞に作用して菌の増殖を抑え、フケ・かゆみを防ぎます。
フケ原因菌の増殖を抑える成分配合のシャンプーとリンスをおすすめします。
●細菌や真菌(頭皮のカビ)に作用する成分
ジンクピリチオン/ピロクトンオラミン/イオウ/二酸化セレン/ミコナゾール硝酸塩など
※フケ用シャンプーやリンスを使用しても、フケ・かゆみが改善しない場合は、原因が他にあると考えられます。皮膚科専門医などにご相談ください。
フケ用のシャンプーの中には、フケ・かゆみを防ぐミコナゾール硝酸塩とオクトピロックス®※という2つの薬用成分を配合したものもあります。オクトピロックス®は頭皮のニオイを防ぐ効果もあります。
フケ用のリンスは、フケ原因菌の増殖を抑えるミコナゾール硝酸塩を配合しているだけでなく、フケ・かゆみを防ぐ成分の働きをさまたげない処方であることも大切です。
※オクトピロックス®(ピロクトンオラミン)は、クラリアント社の登録商標です。
フケ症は放っておくと、脱毛につながる場合もあります。日ごろからきちんと頭皮ケアをすることが大切です。正しい頭皮ケアのポイントを知っておきましょう。
洗髪の回数は皮脂の分泌量や季節などによって違ってきます。フケ症の場合は、2日間洗髪しないとかゆみが出てくることが多いので、少なくとも1日おきの洗髪をおすすめします。
洗髪後6~24時間で、頭皮の皮脂は洗髪前の量に戻るといわれています。低刺激性でマイルドなシャンプーを使用すれば、毎日洗髪しても差し支えありません。
背中にできる吹き出物は、皮脂の過剰分泌や、毛穴の詰りからできる「背中ニキビ」といわれるものですが、実は肌カビが原因のひとつとも言われています。防ぐためには「高温」「多湿」「不潔」を防ぐことが大切です。入浴の際は、シャンプーやコンディショナーと一緒に流れた汚れで毛穴が詰まってしまう可能性があるので、髪を先に洗い、最後に体を洗うのがおすすめです。また、汗をかいたら小まめに拭くことも予防につながります。
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