「歩く」ということは、生活する上で重要な動作です。足元は全身の土台として、体のバランスをとるために重要な役割を果たしており、歩行時には全体重を引き受けています。
足元の状態が悪ければ歩行に支障が生じるため歩くのがおっくうになり、だんだんと歩かなくなってしまいます。
フットケアは転倒予防にも貢献すると言われています。転倒予防に取り組むことは、寝たきり、フレイル、認知症の予防にもつながるとされます。
とくに、高齢者になると体が硬くなることなどにより自分でフットケアをすることが難しくなるので、毎日のフットケアを習慣づけていくことが大切です。
下のチェックポイントを参考に、足の指の間や爪、かかとを含め、足の隅々まで毎日観察しましょう。足の裏は鏡を使うと観察しやすいです。ご自身でチェックするのが難しければ、家族や医師・看護師に見てもらいましょう。
高齢になると皮脂の量が少なくなり、足が乾燥しやすくなります。乾燥すると外界の刺激から守る力が低下します。かかとがひび割れをしているときは、水虫の可能性もあるため注意が必要です。
水虫の原因となる白癬菌は接触感染であり、水虫をもつ家族との生活や、入浴施設などでの接触が誘因になります。足の指の間の皮膚が白くふやけ、かゆみが出たり、足の裏(特にかかと)の角質が厚くなっていたり、爪が白く濁って変形したり欠けたりします。気になる症状があれば皮膚科を受診しましょう。
「たこ」は、角質が厚くなることが原因でできると言われ、角質が外側に盛り上がった状態になっています。
「うおのめ」は、靴などによる圧迫や摩擦、衝撃を受ける場所によくできると言われます。「うおのめ」には、表面の皮膚の硬くなった部分の中央にぽつんと丸い芯があります。その芯が目のように見えるため「うおのめ」と呼ばれ、芯が圧迫されると強い痛みを生じるのが特徴です。
末梢神経障害では、まず手足のしびれや痛みが出ます。さらに進行すると、感覚が鈍くなり、けがなどの痛みを感じにくくなります。その結果手当てが遅れ、感染などによって足の異常が悪化しやすくなります。また、末梢神経障害は足の変形や低温やけど、外傷など治りにくいキズの原因となります。
*HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー):
血液中の赤血球の中にある「ヘモグロビン(Hb)」とブドウ糖が結合したもので、全てのHbに対するHbA1cの割合は血糖状態を知るうえで重要な指標になります。
糖尿病の方では動脈硬化により、足でも「PAD*」という病気が起こりやすいため注意しましょう。喫煙もPADをひきおこす原因になりますので禁煙しましょう。症状は足の冷感や、足の色が蒼白または紫色になります。血流障害は悪化すると治りにくい深い傷(潰瘍)をつくるので予防が大切です。
* PAD(末梢動脈疾患):
血管が細くなったり詰まったりして、足に十分な血液が流れなくなることで発症する病気です。閉塞性動脈硬化症(ASO)はPADのひとつです。
乾燥を防ぎ、けがから足を守るため、靴下を履くようにしましょう。
足に合っていない靴は歩きにくかったり、踵の部分に靴ずれができたり、痛みにつながるケースもあります。「たこ」や「うおのめ」は足に合わない靴で生じやすくなるため靴選びに気をつけましょう。
靴の履き方を意識するだけで、歩きやすさが変わってくることもあります。
入浴・シャワー浴するときは、足の指の間まで、丁寧にきちんと洗うようにしましょう。真菌(カビ)と細菌の増殖を抑える、抗真菌成分と殺菌成分配合の石けんも市販されています。
入浴できない日も、足浴をする、濡らしたタオルで足を拭くなど、足の清潔をつねに心がけることが大切です。
※可能な限り、毎日1回は石けんで足を洗いましょう。
※洗浄後はタオルで水分をしっかり拭き取りましょう。
乾燥してひび割れた部分から、細菌に感染してしまうこともあります。しっかりと保湿ケアをしましょう。入浴後の保湿剤の塗布は保湿効果を高めます。また、セラミドなどの保湿成分が配合されている保湿剤がおすすめです。
保湿用の入浴剤を入れたお湯に入浴する、または足浴するのもよいでしょう。熱過ぎ、長過ぎは、皮脂の落とし過ぎやかゆみの原因になるので気をつけましょう。
※水虫がある方の保湿剤の使用は皮膚科医の指示に従いましょう。
監修:淑淑徳大学 看護栄養学部 栄養学科 准教授 飯坂 真司 先生
加齢が進むなかで食事量が減ってくると、疲れやすくなり、外出して人に会うのはおろか、家から出ることすら面倒、といった状態になるかもしれません。少しのストレスや風邪などに弱くなり回復に時間が掛かり、病気の悪化や入院が必要になることも考えられます。
要介護の危険性が高い状態
葛谷:日老誌(2009)の図をもとに北村・新開らが改変
バランスの取れた食事をとり、特に肉や魚、豆類、卵などのたんぱく質を多く含む食品を摂りましょう。お口の健康にも気を配りましょう。
運動は筋肉の維持・向上、食欲や心の健康にも影響します。筋トレ、ウォーキング、バランストレーニングを組み合わせましょう。
趣味やボランティアなど自分にあった活動を見つけましょう。
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