医療関係者からのアドバイスAdvice

第18回

光老化

大磯 直毅 先生
近畿大学医学部 皮膚科学教室
准教授
大磯 直毅 先生

 私たちは健康でみずみずしい肌を維持したいと望みます。とくに顔など露光部の肌が気になります。しかし、年を重ねると,肌の張りが徐々に失われます。肌の老化には、加齢による老化と、日光の紫外線による光老化があります。日光にさらされる肌の老化は、およそ80%が紫外線によるとされます。健康で美しい肌を維持するため、日光のあたる部位の紫外線対策が重要です。

 光老化は、日光を長年浴び続けることによってひき起こされる肌のしみ、しわ、たるみなどの皮膚の変化のことです。光老化は加齢による老化とは質的に異なり、紫外線を浴びた時間と強さに比例するとされます。光老化は皮膚がんの発生にも関わっています。色白の肌の素因のある日本人は、高齢になると露光部に皮膚がんやその前段階の病変が生じやすくなります。私たちは生涯で浴びる紫外線のおよそ半分は18歳までに浴びるとされますので、子どものころから光老化対策に取り組むことが推奨されます。

 光老化対策の基本は日光から肌を守るよう心がけることです。日差しの強い午前10時から午後2時までは外出をできるだけ避けるようにします。外出する場合は長袖服を着用し、帽子や日傘を用います。

 日焼けを防ぐ手軽な方法として日焼け止めの使用があります。ただし、使用方法が適切でないと、紫外線を防ぐ効果が減弱します。日焼け止めは十分量使用し、指先で細かく円を描くように、むらなく皮膚に塗ります。耳やくびの後ろ、手足の甲などは日焼けしやすく、塗り忘れしやすい部位ですので、注意します。日焼け止めの効果は数時間程度しかもたないとされていますので、2~3時間ごとに塗りなおします。汗をかく暑い夏は、とくに気をつけてこまめに塗りなおすようにします。

 子どもの外遊びは心身の発達に重要とされます。紫外線にはビタミンDの合成を誘導するなど、よい役割もあります。しかしながら、子どものころから過剰な紫外線を浴び続けることを避け、適切な紫外線対策に務めることをお薦めします。高齢になっても健康で美しい肌を維持して頂きたいと思います。

スキンケア講座
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